浴室は水廻りの中でも特に濡れやすく、少しでも傷みが生じたら急速に劣化が進んでしまう問題があります。放置すると大掛かりなリフォーム工事が必要になるので、早いうちにタイルの張り替えを行って問題の解決を図ることが大切です。浴室の環境を良好に保つためにもタイルリフォームのメリットや注意点、費用の詳細について学びましょう。

タイル張りの浴室は雰囲気が良く清潔に保ちやすい

豊富なデザインから選ぶことができる

浴室をタイル張りにするのは好みの雰囲気を手軽に表現できるメリットがあります。浴室用のタイルはデザインが豊富で、その組み合わせは無限と言っても過言ではありません。様々なデザインのタイルを組み合わせることで自分好みの浴室に仕上げることができます。また、ステンレスや人工大理石など異なる素材と組み合わせることができるのもタイルならではの魅力と言えるでしょう。他の素材が中心の浴室でもタイルをアクセントとして用いることで、個性的な雰囲気を作ることができます。

衛生管理が容易

タイル張りの浴室は掃除がしやすいメリットがあります。タイルは耐久性が高い他、高温や冷水に触れてもほとんど変質しません。水を弾く性質を持っているので水垢やカビが付着しても取り除くのは難しくありません。軽くこするだけで汚れの除去が可能なので、湿気が籠りやすい浴室でも常に清潔な状態に保つことができます。

保温性に長けているのでお湯が冷めにくい

タイルは熱の影響を受けにくく、保温性が高い素材です。そのため、浴槽に用いることでお湯の熱を外に逃がさない効果を期待できます。熱エネルギーを無駄にしないので追い炊きの回数が減り、お風呂を利用するコストを削減することも難しくありません。

タイル張り特有のデメリットには注意が必要

タイル張りの浴室で注意する点としてひび割れがあります。タイルそのものは頑丈ですが、タイル同士の継ぎ目を塞いでいるセメントは経年劣化によってひび割れが生じやすい欠点があります。ひび割れの中に水が入ると内側からカビに侵食されてしまい、セメントやタイルが変色してしまうのです。こうなると洗っただけではカビを除去できないので新品と交換しなければいけません。セメントのひび割れは補修用のパテで塞ぐことができるので、被害が拡大する前に対処することが大切です。セメント部分のひび割れはタイル張りの浴室にありがちなトラブルなので日々の確認を忘れてはいけません。

浴室のタイルリフォームについて

タイルの選び方

浴室をタイル張りにする場合、タイルの選び方に気を配ることが重要です。壁に使うタイルは水をよく弾き、掃除がしやすい物を選びます。表面が滑らかな物や大きなサイズの物は掃除の手間がかかりません。床用のタイルは冷えにくく、水に濡れても滑りにくい物が適しています。多少はざらざらした感じがする程度の凹凸があるタイルなら滑る危険が非所に少ないと言えるでしょう。気温が氷点下まで下がる地域なら凍結によるひび割れを防ぐため、寒冷地仕様のタイルを選びます。

タイル張り工事の費用

既存の浴室をタイル張りにリフォームする場合、壁と床のすべてを対象にした全面張り替えが一般的です。タイルや継ぎ目を塞ぐセメントの品質を均一に保つことでひび割れの発生リスクを減らすことができます。張り替え工事の費用は壁や床の面積と使用するタイルの種類で変わりますが、壁の全面張り替えは約10万円、床の全面張り替えは約6万円が平均的な相場です。部分補修の場合は約2万円から3万円ほどですが、特殊なデザインのタイルを使ったり、配管工事も併せて行う場合は費用が高額化します。

タイルリフォームは浴室の居心地を良くする効果がある

浴室用のタイルは保温性が高いので浴槽のお湯が冷めにくい利点があります。また、汚れを簡単に除去できるので衛生管理が容易なのも便利な点です。壁や天井のすべてをタイルに張り替えれば非常に居心地が良くなりますが、リフォーム工事の費用は平均すると約20万円から30万円ほどになります。浴室のタイル張りを検討する際は目的を冷静に考え、予算に余裕を持たせることが重要と言えるでしょう。