タイルの目地割りとは?

規則的に並べられているタイルは綺麗ですよね。タイルを壁面や床などに貼る場合には、タイルを貼り付ける前に、どのようにタイルを配置していくのかを考える必要があります。タイルとタイルの間の継ぎ目部分を目地(めじ)といいます。タイルを割付する配置を考えておくことを目地割りといいます。今回は、その目地割りについてご紹介します。

内装壁や床タイルの目地割りについて

主に内装に使われる目地割りは、通し目地(いも目地)、破れ目地(馬踏み目地)、四半目地があります。通し目地はシンプルに碁盤の目の様に並べた貼り方です。いも目地とも呼ばれます。そのように呼ばれる理由は、規則正しく伸びている芋の根に似ているからだそうです。オーソドックスな貼り方で、タイルの模様をつなげて綺麗に見せることも出来ます。破れ目地とはタイルを半分ずつずらし、貼り付けていく並べ方です。馬の踏んだ跡のように交互になっていることから、馬踏み目地とも呼ばれています。四半目地とは、対角線上に貼り付けていく方法で、垂直・水平方向に対し45度斜めに貼り付けて行きます。斜めの線により、スペースを広く見せる効果がありますが、端は垂直・水平方向に合わせてカットが必要です。

外装壁タイルの目地割りの例

外装の壁の目地割りは、馬踏み目地が定番です。レンガ目地とも呼ばれています。タイルを横にするのではなく、縦に貼る場合は、たて張り千鳥目地と呼ばれ、縦に長い壁に使われることがあります。それ以外には、通し目地(いも目地)、やはず張り(網代張り)などがあります。通し目地は、縦に貼る時はたて芋目地と呼ばれることも。やはず張りとは、タイルを斜めに貼っていく方法で、左右から一列ずつVの字になるように組み合わされています。やはずとは、弓矢の弦に番える端の部分で、やはず張りとは、二丁掛けタイル(22.7cm×6cm)の特殊な張り方です。

外装タイルの目地割りには、二丁掛けタイルと、小口タイル(10.8cm×6cm)を組み合わせた並べ方もよく使われます。二丁掛けタイルの列と、小口タイルの列を交互に積み上げるイギリス張り(オランダ張りとも言われています)や、二丁掛けタイルと小口タイルを交互に並べ、ずらして積み上げるフランス張りがあります。フランス張りは美しく、美術館などにも使われています。また、二丁掛けタイルを何段か積み上げて、一段小口タイルを挟み、また二丁掛けタイルを積むアメリカ張りも特徴的です。アメリカ貼りにはイギリス型とフランス型があります。

外装の床の目地割りのパターンとは

外装の床は、先ほど述べた通し目地(いも目地)、破れ目地(馬踏み目地)、四半目地や、やはず張りなどが定番ですが、他にもいろいろなパターンの貼り方があります。外の床は面積の広いところが多いので、タイルの貼り方もいろいろと楽しめるでしょう。縦横でVの字に組み合わせ、やはず張りのように並べていくガーデン網代という目地張りや、ガーデン網代のVの列の横に小さなタイルを配置するフランス網代があります。小さなタイルだけ色を変えてみることや、タイルを何色か混ぜてリズムを作るなどすると、楽しい雰囲気を演出できるでしょう。

また、バスケットの編み地のように、縦向きに2つ、横向きに2つ、また縦向きに2つというように、2個並べたタイルを順番に並べていくバスケットという目地割りもあります。バスケットより長いタイルを使い、縦横3つずつ並べていくパターンは、三つ目市松といいます。

タイルの目地張りのバリエーションは無数にあります

様々なバリエーションの目地張りについてご紹介してきましたが、ここに書いた目地張り以外にも、まだまだたくさんの貼り方があります。違うサイズのタイルを組み合わせてみたり、表面の仕上げが違うタイルを組み合わせてみたりすると、イメージがガラリと変わります。決まりは特にありません。貼る場所や面積などに合わせ、ピッタリな貼り方を探してみましょう。