床をリフォームするだけで、部屋のイメージは変えられます。しかし、自分好みにするには、どんな床材を選択すれば良いのか分からない人も多いでしょう。近年では、リアルな風合いや丈夫さがあるフロアタイルは人気が高いです。このコラムでは、フロアタイルの特性や、風合いのほか、施工は自分で行うべきか、業者へ依頼すべきかなど、基本的な施工方法についても紹介します。
フロアタイルは貼りやすい?基本的な施工方法や特性を紹介
硬めでしっかりとした床が好みの人は、フロアタイルを選択すると重厚感あるイメージになります。基本的に2mmから3mm程度の厚みがあり、土足での歩行も十分耐えられる素材なのが特徴です。このため、住まいだけでなくショップのフロアをリフォームするのにも適していますし、タンスやピアノなど、重量のある家具等を置いても跡がつきにくいと言われています。フロアタイルの表面には摩耗に強いフィルム層があるので、家具や物を床の上で引きずってもクラックができにくい点もポイントです。
基材は耐久性に優れるポリ塩化ビニルで、表面へウッド調のプリントやエンボスがされていたり、大理石風の風合いが表現されていたりして、本物に近いイメージがあります。壁紙や配置する家具などのイメージに合わせて、好みのパターンやカラーリングを選択するようにしましょう。また、フロアタイルは貼り方でもイメージを変えられ、中でもヘリンボーン調に施工するのが人気です。ヘリンボーンは、長方形やV字形の組み合わせを連続して縦横に並べた模様で、アンティーク調やヴィンテージ調などインダストリアルなインテリアに適しています。古びた風合いを表現するためのエイジング加工がされたフロアタイルを選べば、よりインダストリアルなイメージに近くなるでしょう。
フロアタイルの施工では、タイル状でパッケージがコンパクトなのと、施工時に扱いやすいのが大きなメリットです。貼るには接着剤を使うのが基本とされていますが、セルフで施工する場合に接着剤の使用が難しいと感じるなら両面テープを選択しても良いでしょう。ただし、フロアタイルは塩ビ製品ですので、寒暖差によって収縮する特性があり、室温が原因でフロアタイルのサイズが安定しにくいです。このため、接着剤を使用してしっかりと床材を固定させる施工方法が多く選ばれます。
貼る時のポイントは、フロアタイルをまずは室温になじませるためにボックスから取り出してしばらく放置しておくことと、施工前の床を掃除し、床材の継ぎ目や剥がれなどが平らになるように処理を行うことです。部屋の寸法を正確に計測し、施工する床を十字型に4分割してから、フロアタイルを貼り始める場所を確認してください。接着剤を使う場合には、4分割した床の1/4面ごとに接着剤を塗って施工するようにしましょう。貼る工程では、タイルの目地をチェックしながらデザインに合わせて貼り、不要な部分は壁にそってカットすると良いです。フロアタイルはカッターでもカットしやすいことから自分で施工するのも不可能ではありませんが、自信がないと感じるならプロの業者へ依頼すると良いでしょう。
接着剤や両面テープが不用で簡単に施工可能なはめ込むタイプのフロアタイルもあります。はめ込み式フロアタイルと呼ばれるタイプで、フロアタイルと同様に丈夫で摩耗に強いコーティング層を持つのが特徴です。4mm程度の厚さがあり、リアルな風合いを持つほか、施工では接着剤は不要ですので、原状回復をしやすい点がメリットです。ただし、7m以上の広い部屋へ施工するなら接着剤での固定が必要になりますし、床暖房にはあまり適しません。床材が施工する部屋の環境に適しているのか分からない場合も、施工業者へ相談するのが後悔を少なくするでしょう。
丈夫でデザイン性豊かな床にしたい人に向いている床材
表面に傷がつきにくいフロアタイルは、イスなどの家具を引きずっても摩耗しにくく、住宅や店舗の床に向いています。デザインも豊富で、古びた加工が施されている種類などは、人気が高いです。貼り方でさまざまな表情になり、自分好みの床へ施工しやすいのも特徴でしょう。自分での施工も可能ですが、寒暖差で伸び縮みする素材ですので、しっかりと固定しながら貼る自信がない場合には業者へ施工を依頼すると良いです。